No.19
子ども 夢フォーラムNews (2003.7.15発行)
梅雨に入りましたが、あまり長続きしない今年の雨模様は洗濯物を乾かすのには 大助かりです。
紫陽花には雨が少なめでなんだか申し訳ない気がしますね、 それからカタツムリにも。
さて、これから夏本番! 朝顔、ヒマワリ、百日紅、サルビア・・など、まぶしい日射しを浴びながら咲く夏の花たちは、
暑がる私たちを癒してくれます。 子どもたちは、まもなく始まる夏休みにワクワク! ウキウキ!!
大人は、 ちょっぴり(かなり?)大変かも?^^/ みなさま、お元気でしょうか?
6月8日(日)の午後、松が枝福祉館において、「受け手」学習会をおこないました。
これは「受け手」の継続学習という意味で、通常月1回のペースで行っているものです。
子どもの話を聴くために、子どもの気持ちを少しでも受け取るために、いつも原点に戻り
学び続けなければ、 説教や指示の多い聞き方に簡単に逆戻りしてしまいます。
「受け手」学習会では、“聴く"ということに少しでも近づくため、実際に子どもの話を
聴きながら不安に思ったことや、必要な情報を共有しあっています。
今年に入って「受け手」養成研修会や、「子どもの日チャイルドライン」があり、学習
会はお休みしていましたが、今回再開したというわけです。
久しぶりの学習会は、たまたま前日から金沢にお見えだった龍尾和幸さん(京都の青少年自立
援助ホーム「東樹」のホーム長)をお招きして行いました。龍尾さんとは昨年11月のフォーラム
「子どもの関わりを考える」に参加して頂いたのが最初のご縁です。
この日は、ホームを一緒に運営なさっている金沢出身の津田さんも参加して下さいました。
前半は龍尾さんが、『「がんばれ!」はいらない 側にいるだけで人は優しく育つ』と
題してお話をして下さいました。この中で子どもが自分の身の置きどころをみつけるのに、
私たちはどう支えるべきかを分かりやすくお話しして下さいました。箇条書きですが少し
ご紹介いたします。
・してあげることではなく、あれがしたい、これができないという、その気持ちを聴いてあげること
・心の内側に重心がかかるように育てれば、多少のゆれがあっても崩れない
・苦しいとき、腹が立つとき、悲しいとき、嬉しかったときなど、いつでも私が受 けとめるよ、
向きあうよと、ここに「存在」しているということが大切。
・チャイルドラインという「存在」がどれだけ子どもたちの心の中に活きているか、
それは電話を通して
子どもの声に耳を傾ける「受け手の存在」を意味している。
その後、参加者の質問にもお応え頂きました。また津田さんは、子ども達の生きる力を
信じよう、
解決しようという心を育む。 それにはおいしいものを食べる、仲間を信じ合う、居心地がよくな
るように自分自身の人間性をみがくこと、と簡潔に、子ども たちと接するときの日頃の想いを
お話しして下さいました。
「受け手」として、子どもの声に耳を傾け、子どもの気持ちを受け
とめようとする行為は、
大人の「〜してあげる」という上から下へ の行為とは、ほど遠いものだということを思って
います。 そして真摯に聴く姿勢は、徐々にその人自身を輝かせてくれる事に つながっている
と、「受け手」の方々をみていて思います。
チャイルドライン支援センターの通 常総会が行われました!
去る6月1日(日)、「チャイルドライン支援センター」の2003年度通常総会が行われました。
当日、会場のみなとNPOハウス(東京六本木)大会議室には、全国から60名近い 参加者が
あつまり、 事業報告や事業計画など通常の議案終了後、引き続き 「子どもの日チャイルド
ライン」の取り組みについて、 いくつかの団体が 特徴的だったことや感想などをだし合い
ました。
【チャイルドライン・いしかわ】は、2000年5月の第1回子どもの日キャンペーンから
参加していますが、当初、14団体の取り組みだったことを思えば、今の全国的な拡がりは、
多くの地域の子どもが利用でき、そのぶん子どもの状況を知る機会が増え、私たち大人の気
づきの機会も増します。反面、子どもから信頼されるチャイルドラインをめざす努力も欠か
せないのは言うまでもありません。これからも子どもからの必要性を常に確認しつつ、社会
の宝物である子どもの「心の支えとしての存在」のひとつになれればと思います。
参加48団体、 全国フリーダイヤル74回線、
地域8回線、総着信数15036件、
全国フリーダイヤル総アクセス数 78599件
【チャイルドライン・いしかわ】からは、一本一本の電話の通話時間が長かった事、
そして
電話の内容も、家庭のことより学校生活や 自分自身のものが多かったことを 特徴的な事とし
て出しま した。また1週間の期間すべて実施したのは、参加48団 体中11団体で、2〜3日
という団体もあり、子どもの電話を一本でも多く受け取る ために開設日を増やせるよう、各
団体への次年度に向けての課題として提案しました。
全国フォーラム、今年は大阪で! 2003年11月29日(土)30日(日)
毎年行ってきた5月の「子どもの日チャイルドライン」のほかに、昨年は、秋にフォーラムを
行いました。 そこでは、全国のチャイルドライン実施団体の研修・交流の場になりました。
一日目は一般の参加も呼び かけ、チャイルドラインで受け取った子どもの声を社会に伝える内
容で、シンポジウムや受け手の声を発 信しました。二日目は、チャイルドライン関係者だけに
限定して、「受け手」「運営」「支え手」別に分 科会をおこない、内容の濃い充実した時間を
過ごしました。 そこで、今年もチャイルドライン支援センターでは、秋にフォーラムを予定し
ています。場所は大阪を予 定していて、準備が始まったところです。詳しい内容など決まりま
したら、またご案内しますので、関心 のある方は、ぜひ参加をご検討下さい。
講演会に行ってきました!
講師:河野美代子さん(広島・産婦人科医)
主催:“人間と性"教育研究協議会石川支部
日:2003.5.25(日) 於:県社会福祉会館
ー10代の受診から見えてくるもの、伝えたいことー
河野さんの過去10年間の受診者のうち10代の 受診者は15.8%であることや、肥満に対する指
導もやせることの指導も大切で「健康が一番な んだよ」ということを、時間をかけて話してい
る様子を10代の受診者との関わりから話されました。また、いろいろな生き方や様々な選択が
可能な教育が必要であること、知ることは力になる、大人が意識をもって子どもに伝えること
が大事と、子どもの性知識の乏しさを嘆きつつ、受診という関わりの中で懸命に補おうと奮闘し
ていらっしゃる河野さんの姿を感じました。そして、一人で抱え込んで悩んでいる子が多く、
話を聴いてあげられる人が必要とも。さらに、妊娠週の数え方や性と生殖の関係など、もっと
具体的な内容が義務教育での性教育に必要であることも強調されました。それから、Sex観の
乏しい大人ほど、子どもにいろいろ禁止するとも話されました。
講師:明橋 大二さん(富山・精神科医)
主催:みちくさの会(いしかわ「非行」と向き合う親たちの会)
日:2003.6.28(土) 於:金沢駅西健康ホール
「非行少年の心の奥にあるもの」〜怒りと自己評価の低さについて〜
冒頭、「非行」の根にあるもの、それは、怒りと自己評価の極端な低さにある。そこに誰が陥らせ
たか、周囲・大人我々が問われている・・・と。 そして、大人から“要らない存在"と言われても、
それは本心じゃないんだと思えるほど子どもは大 人ではないから、そう言われたら“自分は要らな
いんだ"と本気で思ってしまう。子どもはわがままで、自己中心的で忍耐不足と言うけれど、これは
自分に自信があるとかないとかのもっと以前の問題で、存在価値のない、要らない人間、じゃまな
人間と思っている事を、キレル子や非行の子に感じる。また、子どもが『どうせ・・』という言葉
を言いだしたら叱ってはいけない、それは、子どもの心のSOSのサインである。意地っ張りや頑固
な、いわゆるかわいくない子は、実際はデリケートで傷つきやすく、まずは事情を聴いてあげる事、
など、実際の臨床で得られた子どもの関わりの中での貴重なお話しを聞かせて頂きました。
チャイルドラインがこだわっている 説教や指示をせず、じっくり聴く聴き方が
どの場面でも必要な
事を確認する日々でした。 各地のチャイルドラインには、性に関する電話がたくさんかかってきて
います。 子どもの情報源の多くは、週刊誌やテレビ、ビデオなどから得たものが多く、
それが知識
になっているように思います。そして、そこから抱くイメージで誰 にも言えない不安や悩みに発展
している場合もあります。そこで今の学校の性 教育の内容が子どもにとって本当に現実的なものに
なっているかどうか考え てみる時期にきているのではと思います。親たちが思春期だった頃には、
さほど問題にならなかったことでも、仲間や地域・家庭でのコミュニケー ションのとぼしい現代、
閉ざされた環境の中で、性への興味、不安や悩みが 鬱積していくのも不思議ではありません。
電話
の向こうで自分の存在を確かめようとする子、「どうせ・・・」や 「別に・・・」と、開き直りとも、
あきらめともつかない言葉をつぶやく子。 それにつけても、くどくどと教示することも、説教も、
何もいらない、子ど もの言葉を体で受けとめ、耳を傾けていくしかないことを、そしてそれが
子ど
もが本当に望んでいることだと子ども達から教わる日々です。
今年度も実施することになりました!
昨年11月に、金沢市と4つの市民団体とのパートナーシップ事業 「子どもの虐待防止活動を考える」として
シンポジウムをを行 いましたが、今年度も引き続き実施することになりました。 これは、金沢市の事業とし
て「子どもの虐待防止活動を考える 会」に委託されたものです。委託された「子どもの・・・会」
は、金沢
CAP、CAPNAいしかわ、ママの会スニーゲル.マム、 子ども 夢フォーラムの4つの団体で構成しています。
7月2日夕方、金沢市役所会議室に関係者があつまり、第1回目 の打合せを行いました。そこでは今回の内容や
対象者などにつ いて話し合われ、大筋の方向は出しました。 とりあえず日程は11月中頃、場所は7月13日に
オープンしたば かりの『金沢市教育プラザ富樫』に決まり、具体的な内容など については今後打合せを重ねな
がら詰めていく予定です。 詳しくは次号でお知らせしますが、ぜひ、ご参加下さい。
(当日のお手伝いのご協力もお願いしまぁ〜す!)
富山にもチャイルドラインがスタート!
富山チャイルドラインは現在、9月末の実施に向けて 「受け手」養成研修会が行われているところです。
来年5月の「子どもの日チャイルドライン」への参加に 向けた第1歩にしようと、着々と準備中です。
また長野県でも「ながのチャイルドライン」が行政の バックアップで民間団体を構成して、チャイルドライ
ンを
設立する動きがあり、来年度から研修会をスター トさせるため現在準備中です。石川県外の子ども達へ
もチャイ
ルドラインの存在を知らせていただければ嬉 しいです。
NHKスペシャル こども・輝けいのち!
第5集
〜裸で育て 君らしく〜
〜明日に向かって生きる子どもたち、小さくてもたしかな一つひとつの歩み、 生きる力、そして愛する心、
子どもたちのいのちの輝きの記録です。 これは、7月6日に放送されたNHKスペシャル『こども・輝けいのち』
第5集 “裸で育て君らしく"と題して 放送された番組の冒頭にながれたナレーターの言葉です。
番組は、友達と気持ちをぶつけあう中で成長していく子どもたちの様子を、個性を発揮し始める5才児の2002
年
4月から一年の記録をとおしてみていくものでした。どんな時にも子どもの力を信じ大切にしようと考え、思
いっ
きりのびやかに育てようと30年(?)ほど前につくられた大阪アトム共同保育所(保育士と保護者で運営)の5
才
児組の記録です。 仲間はずれにされていた子が、「みんなの言葉が悪口に聞こえる、アトムはつまらん!」と自分
の気持ちを話 せるようになり次第に溶け込んでいく様子が、また殴られている子がいつも殴る子を反対に殴らせる
場面では、 いつも殴られてばかりの子は殴り返すまでに拳を握りしめながらなかなか手がだせません。先生は横で
ひたす ら待ちます。ようやく自分がいつも殴られているホホ骨のあたりを弱く殴りました。いつも殴っていた子は、
その後あまり殴らなくなりました。つい殴ってしまったときなどは、すぐに両手を拝むようにして「ごめんな、
ご
めんな」と相手の子の顔を覗き込むようにして謝る子になっていました。痛みを知ったからなのでしょうか。
また、
けんかした子を2人だけにして考えさせる場面、時間など関係なく、子どもが自分の心に問いかけ、自
分の気持ちを
整理し、相手に自分の気持ちをポツリ・発せられるまでじっくり待ちます。 いろんな面
で子どもは 大人より劣って
いると 思いがちですが、じつは 大人以上に細やかで優し い心の持ち主です。